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モダンアートについて


自分のつくる作品が現代アートだと分かったのは見る人の話でした。「これは現代アートやな。」そう言われてつくったものを眺めてみると、確かに抽象的な作品ばかりでした。 見たものの印象を感覚でつくる。 思いをかたちにする。 ぼんやりと頭に浮かんでくる線を集中した意識から、手を介して現実の世界に引き出すには、頭の普段使われてないところが活発に動くようでいつも喉がカラカラに渇いてしまいます。
どうして現代アートに興味があったのか。 それは描きたいものを出すとたまたま現代アートだったというだけで自分でも分かりません。 ただ他の絵画はどう違うか。 それはいつも考えてきたことでした。 現代アートとは見る人に仕上げてもらうものだと思います。 見る人の感覚で仕上がったものを私も見たくて、年に一度は展示会を行うようにしてきました。 訪れるお客様に「私にはこう見えました。」 という話が聞きたくて。 作品がそこで仕上がるような気がしたのです。 和紙の素材は人の手が自然を人工に置き換えた最大限のもの。 そこに感覚としての手を加えると全てを吸い込むように表情が現れてきます。 この自然の姿をかえた和紙の作品を現代空間に置き、自然を違うかたちでもっとそばに感じてもらえたらと思います。



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